治療法や原因は?万引きが止められなくなる窃盗症(クレプトマニア)とは

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窃盗症(クレプトマニア)

これは、「利益のための窃盗」という金銭目的よりも、窃盗行為実行時の緊張感と成功時の満足感が目的になっていることで「窃盗のための窃盗」といわれている。

衝動制御障害に含まれる同様の症例として「放火のための放火」を繰り返す放火症と共に、自身の行動する地域で窃盗や放火など「衝動」を繰り返す。

https://ja.wikipedia.org/wiki/

上記の説明にあるように、お金が無いから万引きしているわけではなく、万引きのスリル緊張感などが忘れられずに窃盗を繰り返してしまうのです。

では、窃盗症はどういった人に多く見られる病気なのでしょうか?

 

窃盗症になる人の共通点

窃盗症になる人にはある共通点があります。

・幼少期の家庭状況が酷かった

・トラウマ体験が多い

・ストレスを多く溜め込んでしまっている

ストレスを溜め込む事で窃盗を繰り返してしまったケースとして有名なのが、元マラソン選手の『原裕美子』さんが窃盗で捕まった事件。

原さんは万引きする前から摂食障害を引き起こしており、それが原因で心的ストレスが溜まって万引きを繰り返すようになりました。

理由としては、摂食障害を引き起こして極度の飢餓状態に陥ると、脳が食べ物やお金を溜め込むような命令を下すようになります。

お金を使わずに食べ物を欲する 」つまり、お金を払わずに商品を盗んでしまう万引きを行いたくなる衝動に駆られるわけです。

 

 

パチンコ中毒と似ている

ギャンブル中毒の人は最初に大当たりを経験することで、その時の快感がフラッシュバックしてしまい、ギャンブルを止めることができません。

窃盗症も同様に万引きに成功した体験が何度も何度もフラッシュバックして自我をコントロール出来なくなるのです。

 

窃盗症は正式な病気

窃盗症は国から精神障害1種の病気と認められているため、治療に保険が出るケースがほとんどです。

つまり、窃盗症は自分で治すのは困難であり、病院などで適切な治療(カウンセリングなど)を受けなければなりません。

また、正式な病気であることから、司法が判決の際に配慮するケースも少なくありません。

何度も万引きを繰り返した人でも、窃盗症の診断を受けていれば情状酌量になるケースもありますし、執行猶予期間中に万引きをしても懲役刑を免れるケースもありました。

 

店の被害が尋常じゃない

例えばAさんがあるお店で1000円分の商品を万引きしたとしましょう。

1000円なんて会社の売り上げを考えればそんなに痛くないんじゃないの?と感じてしまう人も多いと思います。

実際にその商品の売り上げが全てその店の最終利益になるのであればそこまで痛くは無いと言えるでしょう。

しかし、スーパーなどの小売り業であればその商品を製造している会社→大卸売→卸売り→スーパー と、多くの※サプライチェーンが存在します。

売上高から売上原価を引いたものが粗利益です。その粗利益から経費をもろもろ引いた値を純利益と言い、純利益が店の最終的な利益となります。

粗利益=売上高ー売上原価

純利益=粗利益ー経費(人件費や広告費、税金など)

つまり、1000円で販売する商品の原価が600円だとすると、粗利益が400円

そして、人件費や広告費などの経費が200円だとすると、純利益は200円となります。

これはあくまで著者が適当に考えた数値ですので、全てのお店がこの利益率になるとは思わないでくださいね。

※サプライチェーンとは、原料の段階から製品やサービスなどが消費者に届く全行程の事を指します。

 

1個の商品が盗まれると多くの商品を売らなければならない

上記のケースで考えると、1000円の商品が1つ万引きされたら、その損失を取り戻すために5つも商品を売り上げなければいけません。

万引きをする人はたくさんいます。年間で100個あるいは1000個の商品が盗まれた時、どれだけ店側が損失を被るかは一目瞭然ですよね。

一店舗あたりの被害総額は平均で200万近くと言われており、それが原因で倒産に追い込まれる企業も存在するのです。。。

 

まとめ

窃盗症について様々話してきましたが、『可哀そうだな。。 』と思った人もいるでしょうし、『どんな理由があろうと万引きは駄目だ! 』とお思いの方もいるでしょう。

ただ一つ理解しておいて欲しい事は、窃盗症は正式な病気であり、必死に治そうと病院に何度も通っているか方も多く存在します。

虐待を起こす人が自分の幼少期に虐待されていたケースが多いように、一概に本人だけの問題と言い切れないのです。

社会全体が窃盗症の事を理解し、少しでも病気を発症する人が減ることを切に願います。

 

 

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