『ドライアイス』を直接触ると火傷してしまうのは何故?

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スーパーで冷凍食品を購入した際、帰宅先まで距離がある場合は袋にドライアイスを入れる事がありますよね。

もちろん、袋に入れた氷でも別に構わないのですが、短期間の保存に関してはドライアイスの方が効率的なのです。

一体なぜなのか、以下でドライアイスの特性について説明していきます。

 

ドライアイスの特性

触ると火傷をしてしまうのは何故?

まず、ドライアイスは『二酸化炭素』を固体化させたものであり、誰かが制作した特殊な氷などではありません。

温度はマイナス79℃以下であるとされており、マイナス78.5℃を超えると気体へと変化してしまいます。

通常、固体→液体→気体という順序を踏むはずですが、二酸化炭素自体を凍らした物質なので液体にはならないのです。

冷凍食品と一緒にドライアイスを入れるのは「液体にならない」という特性があるため、液体へと変化してしまう氷よりも優れているからなのです。

つまり、ドライアイスを素手で触るという行為は、マイナス79度以下のモノに直で触れているという事になります。

人間の皮膚は急速に冷やされることで凍傷(低音火傷)を起こしてしまい、最悪の場合、壊死した部分を切断しなければいけない事態となってしまいます。

 

二酸化炭素は時に有害になる

二酸化炭素は地球上に当たり前のように存在する気体であり、生活を送る上で毒性はほとんどありません。

しかし、空気中の二酸化炭素の濃度が高くなるとかなり危険で、3~4%でめまい吐き気を催し、7%を超えると呼吸器不全を起こし数分で意識を失うと言います。

実際に、このドライアイスが原因で人命が失われるという痛ましい事件が海外で起こってしまいました。

 

ほんの遊び心だったのに…

ロシアのインスタグラマーが主催したパーティーで悲惨な事件が起こってしまいました。

主催者のエカテリーナさんは、参加した人達を驚かせるべく、プールに30キロものドライアイスを放り込みました。

取材によると、ドライアイスが気体へと戻る際に発生する煙(特殊効果)を狙ってこのような行為に踏み切ったと言います。

そして、パーティーの参加者たちはサウナで火照ったからだを冷やすべく、煙が充満したプールの中に飛び込んでいきました。

しばらくすると体調を崩す人が続々と現れ、2人がその場で死亡、1人が搬送先の病院で死亡が確認されました。

 

二酸化炭素中毒が原因とされる

先程も言った通り、ドライアイスは二酸化炭素を固体化させたものであり、水温の高いプールに入れると急速に気体化します。

大量に発生した二酸化炭素を吸い込んだことで、参加者たちは『二酸化炭素中毒』を引き起こしたとされています。

特に、ドライアイスが発生させる二酸化炭素は低い位置に滞留しやすく、高濃度になりやすい傾向があるため、中毒症状を引き起こしやすい環境だったのです。

 

危険性を知らないがための事故

おそらく、この試みを企画したインスタグラマーはドライアイスの特性を理解していなかったのだと考えられます。

しっかりとドライアイスの事を調べていればこのような悲惨な事故は起きなかったでしょう。

小学校や中学校でドライアイスが二酸化炭素であることは習ったと思いますが、二酸化炭素中毒についての知見を持っている人は少ないように思えます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回の記事を通して少しはドライアイスの危険性を知っていただけたかと思います。

スーパーやアイス屋などで普通に手に入るものも使い方によっては殺傷能力があるわけです。

興味本位で遊びに使いたくなる気持ちも分からなくはないですが、本当に危険なものなので正しく扱うようにしましょう。

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