皆さんの家の近くに100円ショップはありますか?
私の地元にもキャンドゥやセリア、ダイソーなどの名だたる100円ショップが建てられています。
そこでふと思った疑問に思ったのですが、なぜ100円で商品を販売して儲けが出るのでしょうか?
今回は、皆さんも不思議に感じるであろう百均が多くの儲けを出せているしくみを簡潔に紹介していこうと思います。
100円ショップの歴史
商品を百円均一で販売するというような経営スタイルは1960年代から存在していました。
しかし、常に100円で販売しているわけではなく、ある程度の期間(1週間ほど)を設けるに留まっていたと言います。
本格的に百円均一での固定店舗が創設されたのが1985年。有限会社ライフの創業者である松林明という人物が日本初となる『100円ショップ』をオープンしました。
そこから、現在売上首位を誇るダイソーを始め、セリアやキャンドゥなどの店舗が続々と展開されていったのです。
百均が儲かるのは何故か?
売上をとにかく伸ばす「薄利多売」方式
百均はとにかく商品を大量に仕入れることで「仕入れコスト」を下げています。
そして、膨大な数の商品を売り捌き、売上を多く出して最終利益を高めているのです。
これは〈利益率の高い商品を販売しているが売上が少ない企業〉と比べると非常に分かりやすいと思います。
【商品の利益率:50%】売上=100万円 利益=50万円
【商品の利益率:20%】売上=500万円 利益=100万円
上記の通り、いくら利益率が高くても売上が少ないとその分最終的な利益も抑えられてしまいます。
次に紹介する「マージンミックス」という戦略もあるため、ここまで極端に平均利益率が低いわけではありません。
しかし、百均は数で勝負する薄利多売方式を導入しているため、皆さんの予想以上に儲けを多く出せているのです。
マージンミックス
マージンミックスという言葉を聞いたことがありますか?
これは、「原価率の高い商品」と「原価率の低い商品」を組み合わせて販売することで平均原価を安定させるという戦略です。
居酒屋は生ビール190円のキャンペーンをよくやっていますが、190円だと利益は20円~30円で、原価率はなんと90%近くになります。
一般的に、固定費や人件費を考慮した場合、利益率が40%を超えると赤字になってしまうとされています。
しかし、居酒屋はお通しやハイボール、焼酎などの比較的原価率が低い商品も同時に注文してもらう事で、上手く採算を合わせています。
これと同様に、百均では「工具」や「電池」等の原価率の高い商品や、「歯ブラシ」や「ビニール傘」といった原価率が低い商品を組み合わせて販売しています。
広告費をかけない
セブンイレブンやスーパーマーケット等の小売店のCMはよく見かけますが、百均のCMって全然見かけませんよね。
それもそのはず、ダイソーやセリアなどの大手百円ショップは広告をほとんど出していません。
様々な企業は高い広告費を払い、有名人を起用したCMなどを流して宣伝効果を最大限に得ようと努めています。
また、たとえ宣伝費用が広告費と比べて低かったとしても、立ち上げたばかりの企業は知名度向上という面で少なからずメリットがあります。
しかし、百均はこの『広告費』を極限にまで削減することで、消費者への価格転嫁を避けているのです。
ただし、これは百均が有名になったから出来る作戦であり、認知度の低い企業にはマネできない強者の戦略だと言えます。
最近は100円以外の商品も増えてきた
100円ショップが流行しだした頃は、ほとんどの商品が100円で統一されていました。
しかし、現在は多くの100円ショップで「200円」や「500円」といった商品を見かけるようになりましたよね。
今まで別の店に行って買わないといけなかったものが百均でも購入出来る、、と考えれば消費者にとってはプラスになります。
しかし、百円均一というブランドを掲げている店という事を思い返すといささかおかしな気もしてしまいますけどね(;^ω^)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
100円ショップは様々な戦略を組み合わせることで多くの利益を生み出している事が分かっていただけたかと思います。
まあ、消費者にとっては安く商品が買えるのは得でしかありませんよね(*^-^*)
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